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“乱世の奸雄”、その姿を見事に封じ込めたドラマ『曹操』

 官渡(かんと)の戦い、赤壁(せきへき)の戦い、夷陵(いりょう)の戦い──数々の激戦が繰り広げられる「三国志」の物語でも、特に重要な戦いとして挙げられる三大大戦。ドラマ『曹操』は、その中で最初の大戦である「官渡の戦い」までが描かれる。魏(ぎ)という国の頂点を描くのであれば、曹操亡き後の息子たちや司馬懿(しばい)の活躍も描くことになるだろうが、このドラマはあくまで“乱世の奸雄”曹操の立身出世伝。官渡でライバルの袁紹(えんしょう)を撃破し、南征に着手する、つまり曹操が最も勢いを持って駆け上がった時代を詳細に描き切っているのだ。
 第6章では、曹操に投降した関羽が、袁紹軍の猛将・顔良(がんりょう) と文醜(ぶんしゅう)を討つ白馬(はくば)・延津(えんしん)の戦いという、官渡の前哨戦も見どころとなっている。そして、一説には袁紹軍10万対曹操軍1万弱とも言われる官渡の戦いで、曹操が仕掛けた奇襲作戦も余すところなく描かれている。さらに、官渡の戦いに勝利した後、袁尚(えんしょう)と袁煕(えんき)討伐に出た曹操を襲う予想外の危機もサスペンス映画のような緊張感をもって描かれる。
 最後は、南征の準備を始めるところで幕を閉じるドラマ『曹操』。赤壁の戦いをはじめとしたその後のさらなる波乱を予感させるラストに、どうしても続編を期待してしまうだろう。『曹操』の日本での人気が高まれば、曹操の夢の続きを観ることができるのではないだろうか。