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曹操の才と手腕、その陰に軍師、郭嘉あり

 第4章では、曹操が権力を掌握していく様が描かれる。董卓(とうたく)亡き後、黄巾(こうきん)軍の反乱を治めた曹操は、続いて袁術(えんじゅつ)にも勝利する。しかし、息子の活躍を喜んだ曹嵩(そうすう)が徐州(じょしゅう)牧・陶謙(とうけん)の部下に殺害されると、その弔い合戦に打って出るが、その隙に呂布(りょふ)に兗州(えんしゅう)を奪われてしまう……。その道のりは決して平坦ではなかったが、西暦196年に長安(ちょうあん)から逃れてきた献帝(けんてい)を許(きょ)へ受け入れたことで、曹操は時の権力者の座へと登り詰めていく。
 曹操躍進の鍵を握るのは、21話から登場する郭嘉(かくか)だ。郭嘉は、荀彧の推挙で曹操の軍師となり、すぐさま黄巾軍との戦いで活躍し、その後は曹操の一番近くに寄り添い、独自の理論で策を献じていく。李學仁(原作・原案)、王欣太(作画)による「蒼天航路」では、荀彧(じゅんいく)、程昱(ていいく)、荀攸(じゅんゆう)、賈詡(かく)らと共に曹操をもり立てていく軍師の一人という扱いだったが、本作では曹操のことを最も理解している軍師であり、また曹操が最も信頼している軍師として描かれているのである。後に赤壁(せきへき)の戦いで敗れた曹操が「郭嘉がいれば……」と嘆いたと言われているが、本作では曹操がそれぐらい郭嘉を頼りにしていることがしっかりと伝わってくる。人を見抜く眼と歯に衣着せぬ物言い、そして異彩を放つ出で立ち。郭嘉は中盤以降の準主役と言っても過言ではないだろう。