痛み

イントロダクション&ストーリー

幼い頃の交通事故で家族を一度に失い、事故の後遺症で痛みを感じなくなった男、ナムスン。痛覚だけでなく味覚や皮膚感覚もなく、涙を流すこともない。少年院で知り合った兄貴分ボンノの使い走りとして借金の取り立てをしながら、毎日を無気力に生きていた。そんなある日、ナムスンは取り立て先でドンヒョンという女と出会う。ドンヒョンは道端で手作りのアクセサリーを売って、死んだ父親の借金を返していた。ナムスンの脅しにも怖じ気づくことなく、逆に喰ってかかるドンヒョンに不思議な感情を抱き始めるナムスン。一方、ドンヒョンもいつも傷だらけのナムスンを痛々しい思いで見つめるようになる。
やがて、ナムスンは行く宛のないドンヒョンを自分の家に連れてくる。同居を始めたふたりは、時にいがみ合いながらも次第に距離を縮めていく。ドンヒョンはナムスンの事故のいきさつを、ナムスンはドンヒョンがわずかな痛みや出血が致命傷になる血友病患者だと知る。ふたりは互いの“痛み”を知って相手への愛を深めていく。
ナムスンが生きる喜びを感じ始めた頃、ドンヒョンの病気が悪化し高額の治療費が必要になる。自分のために苦しむナムスンを見て、ドンヒョンは「私を自由にして」と別れを告げるのだった。同じ頃、ボンノは妻が多額の借金をした組織の会長から危険な仕事を強要される。それは彼が請け負った再開発事業に反対する住民側や世間を黙らせるために犠牲者を出せ、というものだった。ナムスンはボンノの「必ず助ける」という言葉を背に、住民のデモ隊がいるビルの屋上へと向かう……。

コラム・見どころ

事故の後遺症から痛みを感じなくなり、人に殴られながら無気力に生きていた男が、わずかな傷さえも命取りになる女と出会って不器用な愛を育むうち、胸の奥の“痛み”を感じ取るようになる。そして、男は初めて愛の痛みを知る。
『友へ チング』『タイフーン』『愛 サラン』などで男の友情と闘いを描いてきたクァク・キョンテク監督が、切なさに満ちたリアルなラブストーリーを作り上げた。これまで監督が常に映画の舞台としてきたホームグラウンドの釜山から出て、ソウルの街を背景に悲しくも美しい純粋な男女の愛のドラマを紡いでいく。主演は監督が以前から高く評価していたというクォン・サンウ。シナリオを読んで「これは自分の役だ!」と強く感じたという彼は、監督の要求に120%応えリアルなアクションに挑み、本物のアザか特殊メイクのアザかの区別がつかないほど演技にのめり込んだ。髪を五分刈りにし、野暮ったい格好で終始傷だらけの姿を見せているが、そうした姿がワイルドな中にも純粋さを感じさせ、クォン・サンウの新たな魅力を引き出すことに成功している。相手役のチョン・リョウォンも難病に冒されながら明るく逞しく生きる女性を好演。今までの監督作品の中で最も存在感のあるヒロインとなった。
原案は、ユ・ジテ主演の『純情漫画』やチャ・テヒョン主演の『バカ』など、これまで作品が多く映画化されてきた人気マンガ家のカン・プル。彼が描いた正反対の痛みを抱える男女の物語から、感動的な愛の映画が生まれた。涙を流さないクォン・サンウが心で泣く姿が観客の胸を打つことだろう。

キャスト・スタッフ

監督
クァク・キョンテク
出演
クォン・サンウ、チョン・リョウォン、マ・ドンソク
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