WHITE MEXICO

イントロダクション&ストーリー

WHITE MEXICO

お金が大変だから、音楽の道はやめて、服飾を目指すと父親の佐藤に打ち明ける娘。お金の心配なんてしないで音楽の道に行けよ、と説得する父親だったが、将来を決定した娘の決意は固い。娘の前には新たな大きな道が開けているように感じたが、ある日、その夢は消え去ってしまう。娘が殺されたのだ。しかも、その場所は佐藤が店長を務めるコンビニだった。数ヶ月前に妻を亡くし、唯一の心の支えだった娘を、娘とより密な時間を持とうと思い、開業したコンビニで失った佐藤は生きる気力を失う。そして、密売屋から拳銃を買い、娘を襲った男たちのいる事務所に押し入り、金を手に当てもない逃亡を始めようとする。


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妻と娘という大切な家族を立て続けに亡くし、生きる希望を失った男。こういう状況からスタートする物語の展開は自ずと想像がつくだろう。そう、新たな生きる希望を取り戻すということだ。この作品でその希望のキーとなるのは、ロシアからやって来た女性パステルである。青森に向かう長距離バス乗り場、金の詰まった紙袋を抱えた佐藤に気付いたパステルはバスの車内で佐藤へと近づいていく。実はパステルも唯一の肉親であった曲芸飛行士の祖父を日本で亡くした損失感を抱え、このバスに乗り込んでいたのだった。

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佐藤を演じるのはミュージシャンとして絶大な支持を獲得し、役者としても高い評価を獲得している大江千里。主演作としても、映画出演作としても本当に久々となるのだが、この役柄をどうしてもやりたかったと大江は語っている。パステルを演じるのはモデルとして活躍し、役者としても活動の場を広げつつあるティアラ。その他、様々な分野で活躍する芸術家の篠原勝之、ブラザートム、この作品が映画初出演となるモデルのはねゆり。

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また、この作品はこの作品は映像と音楽の新たなカタチを創造するということから始まった“Cinemusica”(シネムジカ/Cinema+Music)シリーズの第三弾であり(“Cinemusica”シリーズでは第一弾として昨年(2006)『チェリーパイ』、第二弾として今年(2007)『東京の嘘』を公開している)、監督、脚本、編集はこのシリーズを手がけ続けている井上春生、主題歌は現在注目を集めるシンガーソングライターのひとりであるAkeboshiが担当している。また、役柄の佐藤になりきった気持ちで書いたという大江千里による映画と一体になったかのような挿入歌も印象的だ。

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大江千里が語るようにこの作品は“寓話”であるが、現実的な部分をきちんと取り入れた“寓話”だからこそ、染みこんで来る、納得できる部分に満ちている。例えば、娘を亡くさずとも、人生にちょっと行き詰まって何かを捨てたい、ここから逃げたいと感じたとき、そうした経験があれば、腑に落ちる、勇気付けられる部分に満ちているのだ。それを生み出しているのは人生経験を重なりを発揮している役者 大江千里であり、若いぶっきらぼうさを多分、地のままに演じているであろうティアラ、そして監督が徹底してこだわったであろうユーモラスさとシリアスさの対比だ。大江千里のファンはもちろん、彼と同世代なら、ぜひ、劇場に足を運んで欲しい。

キャスト・スタッフ

出演:
大江千里 ティアラ はねゆり 篠原勝之 ブラザー・トム
監督・脚本・原案:
井上春生
主題歌:
Akeboshi 『Along the Line』

(C) 2007「WHITE MEXICO」製作委員会

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