雲南の少女 ルオマの初恋

イントロダクション&ストーリー

棚田に囲まれた美しい村に祖母と暮らす少女ルオマ。今日も彼女は籠に入れたとうもろこしを担ぎ、街へと行商へ向かっていく。彼女は街の市場で焼きとうもろこしを売るが、肝心のとうもろこしはほとんど売れず、街を訪れている海外からの観光客に勝手に記念撮影をされてしまうことの方が多かった。そんな彼女にひとりの青年が声をかけ、とうもろこしを10本も買ってくれる。それがルオマとカメラマンのアミンの出会いだった。

ルオマが観光客から記念撮影をされてしまうのは、彼女が少数民族であるハニ族の可愛い少女だからだ。中国国内の少数民族のひとつであるハニ族は山間部に暮らし、米を主食としている。作品を観てもらえば分かるが、棚田に囲まれた風景と素朴な生活ぶり、風習には昔の日本が持っていた風景に通じるものが感じられる。

ただ、そうした素朴な村の生活も都会からの影響を受け続けている。例えば、作品には都会へ出て行き、そこで恋人と知り合い、結婚することになったルオマの親友が、都会の話を嬉しそうに語るシーンが出てくる。もちろん、その話にルオマは大きな憧れを抱き。都会へ行ってみたいと思うようになる。その憧れとアミンとの出会いは重なってくる。

アミンは自らの写真のために、写真館を開き、この街に暮らしているのだが、資金も尽き、アパートも追い出されそうな状況になっている。そんな彼は観光客から記念撮影をされるルオマの姿を見て、彼女をモデルに棚田をバックにした記念撮影を思いつく。棚田にやってくる観光客は可愛いハニ族の少女との記念撮影に飛びつき、その商売は上手く回り始める。そして、ふたりの間にはほのかな恋心も芽生え始めるが、そこに写真館を開くための資金を出資したアミンの恋人が現れる。

コラム・見どころ

物語が描くのはタイトルにあるようにルオマの初恋であり、独自の文化というものが失われていく世界的な流れの中でも独自の生活を続ける少数民族の姿である。世界的に高い評価を獲得しつつあるチアン・チアルイ監督は、この作品の見どころについて「映像で表している真実。真実の上に作り上げた思考です。」と語っている。ハニ族の少女のオーディションから選ばれた主人公のルオマを演じるリー・ミン、村の姿やそこで語られる言葉はありのままのものだという。

アミンがカメラマンであることを意識したようなフレイミングと美しい風景が生み出す映像も素晴らしいが、それ以上に世界の中の独自の文化のあり方、そこに暮らす少女ルオマの切なくも強い物語に胸を打たれ、考えさせられる作品だ。

キャスト・スタッフ

出演:
リー・ミン/ヤン・チーカン/シュー・リンユエン/リー・ツイ
監督:
チアン・チアルイ
脚本:
モン・チアソン
音楽:
ホアン・チェンユー/トン・ウェイ
撮影:
マー・トンロン
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ユーザーレビュー

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投稿者:iiduka  投稿日:2007/11/11

私は2003年2月、雲南の少女の題材地元陽に3泊しました。映画は上手に撮影していますが棚田の凄さを写し取っていなくて私には些か残念でした。日本ではDVDは発売にならないのでしょうか。
この9月、上海在住の中国人の友人と東京で会いました。上海でDVDを買ってくれと依頼しましたが未発売とか。今度は私が11月20日に上海に行くので今一度探して見たいと考えています。
手元に置いて繰り返し観たいと思います。

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