6AM

イントロダクション&ストーリー

街を駆け回り、何とか逃げ切ろうとてんやわんやしている2人の前に1台のバスが飛び込んでくる。乗っていたのはヤクザのラップとその仲間たち。実はこの日に開催される大ボスのパーティのために出来る限りの子分を集めようとしていたラップだが、数人しか集まらず、サイタウとチャウファンは無理やりラップの子分にさせられてしまう。さて、大ボスのパーティ、ここでは毎度のように“光栄任務”と呼ばれるあるとんでもない任務を遂行する人物を選ぶという催しが開始されようとしていた。お前は、お前はとなるなか、最終的なくじ引きで選ばれたのはサイタウとチャウファンの2人。決行の時間は翌朝の6時。そこでターゲットの男の腕を折るのが彼らの任務である。そのための軍資金をたんまりと手にした2人は夜の繁華街へと繰り出していくのだ。

コラム・見どころ

物語は高校生の2人組サイタウとチャウファンがチンピラに襲われるシーンから始まる。

この作品は香港で大人気の男性アイドル・デュオ Boy'sの映画初主演作である。Boy'sは日本では『ツインズ・エフェクト』などで知られる、アジアで全域で圧倒的な人気を誇る女性アイドル・デュオ TWINSの弟分として結成されている。この作品ではサイタウをケニー・クワン、チャウファンをスティーブン・チョンが演じているが、2005年にケニー・クワンはBoy'sを卒業し、ソロ活動に専念、スティーブン・チョンはデニス・マックを新たな相棒に迎え入れ、新生Boy'sとして活躍を続けている。この作品はそんな初代Boy'sともいうべき2人の唯一の主演作品でもある。

勉強も出来なければ(留年決定!)、金もないという高校生の2人が思わぬことから大金を手にし、その金を一夜にしてワンサワンサと増やしてしまう。人生一度くらいは夢を見させてくれることもあるのかどうか分からないが、この2人はその夢を手に入れてしまうのだ。学校でCMを撮影するといっていたTWINSを見ることができずに悔しい気持ちを抱えていたら、その儲けた金でTWINSと映画での共演まで買ってしまうし、タクシーの運転手にはチップをあげまくりなど、とにかくやりたい放題なんだけど、彼らにとって重要な朝の6時は刻々と迫ってくる。その約束を果たさなければ、全てどころか、自分の人生がおじゃんになってしまうのだ。

この作品は2人が様々な人物に出会いながら、進んでいく物語であり、Boy'sの2人はもちろん、そうした人物たちも印象に残る。強烈なルックスの大ボスであるホン組長は気性が荒い性格なのだが「人に優しくしなさい」と脅されたことから怒りに耐え続け、カラオケでは十八番のへんてこなダンスと歌声をばっちりと披露している。これを演じるのがTVドラマ「上海灘」でブレイクし、映画にTVにと活躍するレイ・ロイ。チャウファンの妹は親父たちを騙し、金をせびり取ることや万引きをさせることを楽しんでいるのだが(この辺は妙にリアリティがある)、彼氏が浮気していたことを知り、心の底から傷つくという少女らしい面も併せ持っている。これを演じるのが日本映画『MOON CHILD』にも出演したケイティ・クォック。その他、弱いものいじめが大好きな警官、肩で風切るようにいきがっていながらも上にはこびへつらうヤクザ、金には調子のいいタクシー運転手、金を詰まれていい加減な映画のシーンを作る監督など、どこの国でも変わらないんだよなというキャラクターなどがいいタイミングで登場し、笑いを巻き起こしていく。

作品の基本はコメディなのだが、ラストのラストで男気が炸裂する。それはあの約束の午前6時のシーンだ。2人はない頭でこれ以上ない作戦を編み出し、トリックも仕掛けるのだが、彼らが相手にするのは人間とは思えないほど力強く、凶暴な人物。もちろん、危機一髪という風になるのだが、その結果はもちろん作品を観て、楽しんで欲しい。

この作品はあくまでアイドル映画だろうが、アイドル映画とはいっても香港映画らしい良い意味での支離滅裂さ、破天荒さ、面白さが閉じ込められている。Boy'sのことに多少でも詳しいのなら、より楽しめることは間違いないはずだし、これでBoy'sのファンになるかもしれない。

キャスト・スタッフ

出演:
ケニー・クァン /スティーヴン・チョン/ケイティ・クォック/レイ・ルイ/タッツ・ラウ
製作総指揮:
エイドリアン・クワン
脚本:
ツァン・カンチョン
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