シルバーホーク

イントロダクション&ストーリー

物語は全身を銀色のスーツで覆った女性が万里の長城をバイクで飛び越え、逃走するトラックを追いかけるシーンから始まる。トラックに追いついた彼女は身のこなしも見事なカンフーで男たちを蹴散らし、トラックに積載してある盗難物のパンダを取り返す。彼女こそがこの近未来都市であるポラリス・シティーでは悪を滅ぼすヒーローとして絶大なる人気を誇るシルバーホークだった。そんなシルバーホークの活躍に業を煮やした警察はシルバーホークを捕らえようという作戦に動き始める。シルバーホークと警察の一騎打ちになるのかと思いきや、そこに更なる敵が登場、結局、両者は互いに出し抜こうとしながらも協力し、その敵との対決に向かっていく。

コラム・見どころ

アジアを代表する女優ミッシェル・ヨー主演、プロデュースによる痛快なヒーロー・アクション作品。

ジャッキー・チェンの作品などアクションを武器にアジアはもちろんハリウッドでも活躍するアジアを代表する女優ミッシェル・ヨー。この年末の話題作『SAYURI』にも出演している彼女が自らの立ち上げた制作会社の第一弾として手掛けた作品が、この『シルバーホーク』である。

出演は『グリーン・デスティニー』、『007/トゥモロー・ネバー・ダイ』など世界を股に駆けて活躍するアジアを代表する女優ミッシェル・ヨー、『ブレイキング・ニュース』のリッチー・レン、人気バンド“Bros”のメンバーとして活躍し、バンド解散後は俳優として活躍するルーク・ゴス、日本の岩城滉一など。監督は『星願あなたにもういちど』のジングル・マ。

物語に目を通していただければ分かると思うが、この作品は勧善懲悪を絵に描いたようなヒーローものである。日本の作品でなら「月光仮面」、「仮面ライダー」、アメリカの作品なら「ローンレンジャー」あたりを思い出してもらえばいいだろう。彼らと同じく、シルバーホークは庶民から圧倒的な支持を受け、ファンクラブまで存在している。そんなシルバーホークの仮面を取った姿はこの近未来都市を代表するセレブリティの女性である。このあたりもヒーローものらしい設定である。

このように常套ともいえるヒーローもののラインを踏んでいるこの作品だが、なんといってもアクションシーンは香港、ミッシェル・ヨーらしく本格的なものになっている。オープニングのバイクのシーン、ワイヤー・アクションのシーン、カンフーのシーンなどその見所は盛りだくさんだし、ヒーローものという設定が更なる盛り上げを見せてくれる。特にシルバーホークを演じるミッシェル・ヨーの動きはさすがというしかない。

このアクションに加え、主人公のシルバーホークはもちろん、シルバーホークを追い詰めるために警察が派遣した軽さが身上のような刑事、シルバーホークのファンクラブの会長であるコンピューター・プログラミングに長けた少年や彼が師事する学者、シルバーホークの助手的な女性、シルバーホークと警察が協力して対決することになる強力な敵など印象的なキャラクターが集結し、物語に面白み、ユーモアを加えている。

実は刑事とセレブの女性は幼い頃に少林寺で学びあった兄と妹と呼び合うような仲間で、これがうまい具合に物語を作り上げていくのだけど、そのあたりは作品を観ての楽しみにして欲しい。

作品自体は分かりきった展開なのだが、それだからこその楽しみに満ちている。間違いなくA級ではないが、これぞB・C級的な面白みに満ちているのだ。くだらないと思うかもしれないが、冒頭のバイクでの追撃シーンを観てしまえば、その後の展開も存分に楽しめることは間違いないはずだ。こういう単純な香港のエンタティンメントがもっと公開されればいいのだがと思いつつ、あるかもしれない『シルバーホーク』の続編にも期待してしまう、そんな作品だ。

キャスト・スタッフ

出演:
ミシェル・ヨー/リッチー・レン/ルーク・ゴス/岩城滉一
監督・撮影:
ジングル・マ
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