イエスタディ、ワンスモア

イントロダクション&ストーリー

物語の主人公はセレブの夫婦で有名なトゥ夫妻。実は彼らは誰もが知らない泥棒という顔を持っていた。この日も山のような宝石をせしめたばかり。その宝石をゲームの勝ち負けで取り合うなど、分けている最中に夫は離婚しようと言い出す。その理由は「不公平だから」。

そこから月日は流れ、2年後。元トゥ夫人は資産家の一人息子との結婚を決意していた。実は彼女が目的としていたのは一人息子の母親の持つ家宝のネックレス。そのことに感づいている母親は簡単には首を縦に振らない。実は彼女もかっては泥棒だったのだ。それでも一人息子のためにと思い、貸し金庫から出したその時にネックレスは盗まれてしまう。それを仕掛けたのは元トゥ夫人のはずだったが、実は元夫のトゥが先んじていたのだった。こうしてふたりはネックレスを巡り、接近し始めるのだが、というもの。

コラム・見どころ

香港で最もエネルギッシュな映画監督ジョニー・トー、香港を代表する俳優アンディ・ラウ、サミー・チェンのトリオによるセレブな泥棒元夫婦の小粋なエンタティンメント作品。

主演のトゥ夫婦を演じるのは香港を代表する俳優アンディ・ラウとサミー・チェン。監督は世界的な評価も確立しつつある香港で最もエネルギッシュな映画監督ジョニー・トー。このトリオによる作品は『ニーディング・ユー』、『痩身男女』(日本未公開)に続き、3作目となる(いずれもラブ・ストーリーだ)。1作目、2作目が大ヒットしていることから、ジョニー・トー監督は相当なプレッシャーを感じていたようだが、試行錯誤の末に泥棒夫婦の一風変わったラブ・ストーリーを生み出している。物語の前半は元夫婦の腕の競い合い、ネックレスを巡る攻防を通じての接近など、どこか懐かしい小粋さに満ちたストーリーが展開していく。このままふたりがよりを戻して終わりなんだろうな(それでも面白いからいいね)と思っていたところに、新たな飛び道具的な仕掛けを持ってきて話を転回させるのも香港映画らしさに満ちていて面白い。この作品は本当に小気味良いエンタティンメント作品になっている。

主役のふたりはセレブであるため、出てくるレストラン、おしゃれなショッピング街での撮影なども楽しく、これは香港のちょっとした観光ガイドのようにもなっている。もちろん、ファッションも見所のひとつ(イタリアンな装いのアンディ・ラウなんて、今までみたことがなかった)。ジョニー・トー監督自身「このトリオでのラブ・ストーリーの最終作だ」と語るこの作品は、今までにない主演のふたりの魅力が満載されている。香港映画はファンはもちろんだが、今まで敬遠してきた方にこそ、味わってもらいたい香港映画らしい作品だ。

キャスト・スタッフ

出演:
アンディ・ラウ/サミー・チェン/ジョニー・トー
監督:
ジョニー・トー
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