千年湖

イントロダクション&ストーリー

物語の舞台となるのは衰退の道を歩みつつある国統一新羅。ジンソン女王下のこの国は絶え間ない戦乱におおわれ、1000年という歴史の滅亡も目前だった。そんな中、ビハラン将軍は立て続けに殊勲をあげ、この国の滅亡を食い止めていた。しかし、戦いに明け暮れる日々に疲れ果てたビハランは愛する女性ジャウンビとの静かな日々に想いを馳せるようになる。でも国の情勢は彼に休む暇を与えない。そんな中、ジャウンビがビハランの台頭を好ましく思わない連中に襲われる。逃げ惑うジャウンビが掴んだ地面に差し込まれていた剣。それはこの統一新羅が誕生した時に妖気を封印した剣だった。ジャウンビは剣を抜き、湖に自ら身を投じる。その身体には積年の恨みがこもった妖気が乗り移ろうとしていた・・・・。

コラム・見どころ

『大変な結婚』、『マイ・ボス・マイ・ヒーロー』のチョン・ジュノ、『誰にでも秘密がある』で奔放な三女役を演じたキム・ヒョジンが主演した歴史純愛ドラマ。

タイトルの『千年湖』とは邪気が1000年もの間封じ込められていた湖を示している。映画のオープニングのシーンはその邪気を封じ込めた1000年前から始まる。CGやワイヤーアクションを多用し、闇と呪術に支配された時代が1本の剣により封印される幻想的なシーンだ。ちょっと韓国の歴史に関する話をすれば、新羅(しらぎ)、百済(くだら)、高句麗(こうくり)という三国時代が戦争などにより統一して出来たのがこの作品に描かれている統一新羅である。新羅から統一新羅の滅亡まではほぼ1000年、その中で統一新羅は270年ほどの歴史を持っている。となると、この闇の支配を封じ込めたことにより誕生したのは新羅という国になる。ジンソン女王は統一新羅の唯一の女王でもあり、作品にも描かれているように、この女王の時代から乱戦の時代へと突入していくのだ。そして統一新羅の後には再び三国時代がやってくる。

そんな乱戦の時代に封印されていた妖気が再び放たれる。戦に加え、妖気による積年の恨みによる復讐に統一新羅は揺れ始める。その揺れはこの国には欠かせないビハラン将軍の心に動揺を与える。妖気が乗り移ったのはビハランが愛した女性なのだ。国を救うために敵と戦い、迫り来る妖気とも戦う。妖気にとどめをさせる瞬間もやってくるが、ビハランからすれば、それは将来を誓った女性。彼は彼女を介抱までしてしまうのだ。そして何とか彼女から妖気を祓おうとする。しかし、そんな彼の行動は国に対する反逆と受け止められてしまう。そしてふたりは必然的な運命へと向かっていく。

歴史となると詳しくないし、まして韓国の歴史なんて尚更と思ってしまう方もいるかもしれない。でも、この作品は歴史上の事実を背景に置いたホラー、アクション、ラブストーリーである。映画や小説にはよくあるエンタィンメント作品であり、例えば『魔界転生』なんかを思い出してもらうと分かりやすいのかもしれない。戦闘シーンでは首や手がゴロゴロと転がり、ワイヤーアクションで人が飛び、妖術により宮廷は混乱に陥る。そんな中でふたりの結ばれることのない愛が貫かれていくのだ。今年になって主演作が続々と公開されているチョン・ジュノの男気あふれる将軍姿とその演技、慎ましさと凶悪さを演じ分けるキム・ヒョジンもいい。彼らのファンにとっては見所満載だろう。最後の必然的な運命も純愛好きの“韓流”ファンにとってはばっちりかもしれない。

監督は『ドクター・ポン』、『敗者復活戦』のイ・グアンフン。共演にはミス韓国出身の女優キム・ヘリなど。

ちなみにこの作品は韓国映画界が生んだ名匠 シン・サンオク監督が1969年に製作した『千年狐』へのオマージュになっているのだという。そちらを観れば、また違った思いが湧いてくるかもしれない。

キャスト・スタッフ

出演:
チョン・ジュノ 『大変な結婚』、『マイ・ボス・マイ・ヒーロー』/キム・ヒョジン 『誰にでも秘密がある』/キム・ヘリ
監督:
イ・グァンフン 『ドクター・ポン』、『敗者復活戦』
音楽:
イ・ドンジュン
撮影:
リュウ・ユエ
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