霊-リョン-

イントロダクション&ストーリー

物語の主人公はどこにでもいる普通の女子大生。彼女がひとつだけ違う部分があるとすれば、ある時期から記憶を喪失していることだ。ただ、記憶が思い出せないことを彼女はそれほど大きな負担には感じていない。そんな彼女に高校時代の同級生だという人物が会いに来る。仲良しグループだった仲間の一人が亡くなったというのだ。彼女の死因は溺死だった。しかもそこは水のある場所ではなかった。その夜から、彼女は夢にうなされ、次第に失われていた記憶が明らかになってくる。そして親友の一人がまた水のない場所で溺死する・・・・。

コラム・見どころ

日本でも公開された『同い年の家庭教師』、『彼女を信じないでください』という作品でコメディエンヌぶりを存分に発揮した人気女優キム・ハヌルが出演した韓流版ホラー作品。韓国国内では日本でも大きな話題となった『コックリさん』を上回るヒットを記録している。

失われた記憶の扉が開いていくことで、自分自身が関わっていた事の真相が明らかになるというのはよくあるパターンだが、それだけで終わらない捻りがあるのがこの作品の妙となっている。

キム・ハヌルは彼女のイメージそのままの清楚な女子大生を演じているが、失われた記憶が明らかになることによって見えてくる、そういった清楚なイメージとは全く正反対のあまりにも陰険な裏の顔も「こういう奴って、そうなんだよな」という説得力を感じる程、見事に演じている。この作品に出演することが決定してから「ホラー映画の見方が変わった」とキム・ハヌルは語っているが、その大きな部分は役柄をどう演じるかという“ホラー映画に出演する役者としてのキャラクター分析”であった。新人俳優の登竜門であることが多いホラー作品に売れっ子になってから初挑戦したキム・ハヌルの女優としてのこうした意欲が役づくりに反映され、大きな魅力をもたらしているし、より幅広い演技が出来る女優キム・ハヌルとしても忘れられない作品になるだろう。

その他の出演はTVドラマ「ロマンス」、「夏の香り」のリュ・ジン、『彼女を信じないでください』のナム・サンミ、『マイ・ブラザー』のキム・ヘスクなど。監督はこの作品が劇場長編デビュー作となるキム・テギョン。脚本も彼自身が手掛けている(なお、撮影現場では怪現象に何度となく襲われたらしいが、これはホラー映画の常ですね)。

目に見えない迫り来る現実の恐怖、記憶により浮かび上がってくる自分の覆い隠していた恐怖が交わりながら進んでいくこの作品は、アジアン・ホラーらしい恐怖と切なさをあわせ持っている作品だ。子供騙しのホラーではないので、大人が観ても十二分に楽しめるのではないだろうか。しかも最後の捻り以降は本当に怖いです・・・・。

キャスト・スタッフ

出演:
キム・ハヌル 『同い年の家庭教師』、『彼女を信じないでください』/ナム・サンミ<ロマンス><夏の香り>
監督/脚本:
キム・テギョン
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