大変な結婚

イントロダクション&ストーリー

『大変な結婚』というタイトルからどんなイメージが湧いてくるだろうか。実際に結婚をした経験のある人なら、家と家とを巡る様々な手続きや調整を思い出すだろう。でも、この作品で描かれるのはそうした部分とはちょっと違った大変さである。

前日は飲みすぎてしまって、朝目覚めると、どこで意気投合したのかも分からない異性が隣に寝ていた。アレをしたのか、していないのかという記憶すらないというそんな経験をしたことのある方もいるのではないだろうか。よく言えば、行きずりの××というやつだが、当人にとってはあまりにも重過ぎたりもする。この作品はそういったシーンからスタートする。貞節を重んじるからか、女の子が死ぬの死なないののすったもんだとなるが、ま、こういうことはなんとか納まりがついてしまうもの。実際に納まりがつくかと思われた展開も、男がCEOを務める会社に柄の悪い3人の男がやって来て、彼をボコボコにしたことから展開が変わり始める。女の子はあるヤクザの一家のひとり娘で、柄の悪い3人の男はその兄貴たちだったのだ。しちゃったんだから、きちんとおとしまえをつけろと迫るヤクザの脅迫から逃げ出そうとする男だが、そうは問屋が卸さず、男はもちろん、娘の意思すら関係のないところでふたりの結婚が進められていく。

コラム・見どころ

大人気ドラマ「パリの恋人」のキム・ジョンウンと『マイ・ボス・マイ・ヒーロ』のチョン・ジュノ主演による韓流らしいラブ・コメディ。韓国では520万人という観客動員を記録し、2002年の年間興行成績の第1位を記録している。また、ハリウッドがリメイク権を獲得したことでも大きな話題となった。

実は男と娘の意思に関係なく、勝手に結婚が推し進められる裏には、男が一流大学卒のエリートであり、そのことを知った学のないヤクザ一家がなんとかハクをつけようとする身勝手な事情があった。そんなことは全く知らないふたりは、彼らが繰り出してくるあの手この手の策に全く気づかぬまま、巻き込まれていってしまうのだ。男と長年付き合ってきた彼女の関係を一網打尽にしてしまうもの、お互いの気持ちの捏造などある意味では非道な、馬鹿らしくも効果的な秘策がとにかくおかしい。タイトルの『大変な結婚』とは事情を知らない当人たちにも、事情をコントロールするヤクザたちにとっても“大変”ということなのだ(ちなみに、これは日本のオリジナルのタイトル。原題は『家門の栄光』というストレートなもの)。

努力と気のきいた脅しのかいもあって、男と娘の関係はうまく回転し始める。そうした状況で、今度は男が酔った末の窮地に陥り、義理の兄となるであろうヤクザの助けを借り、ちょっと有頂天になったりする。このあたりの展開の仕方も面白い。うまく行くかと思っていたふたりの関係もボタンのかけ違いから波乱が起こったり、それを修復するちょっとドラマチックな展開があったりというのはいつものラブ・コメ風味。でも、それだけでは終わらず、ラストのラストにもまたちょっとした山場が待っている。ここが作品に印象深い味わいを残している。

典型的な韓流風ラブ・コメだが、ヤクザが交じることで生まれる予想外の笑いと男気という展開を同居させているのが面白い。韓国ではすでにトップスターとなっているキム・ジョンウンのキュートさとチョン・ジュノの誠実さは日本でも多くのファンを虜にするのではないだろうか。また、結構シモネタの言葉が使用されているので、ハングル語が分かれば、面白さは倍増するのではずだ。

キャスト・スタッフ

出演:
キム・ジョンウン/チョン・ジュノ/ユ・ドングン/ソン・ジル/パク・サンウク
監督/脚本:
チョン・フンスン
脚本:
チュ・ヘチョル
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