サマリア

イントロダクション&ストーリー

『サマリア』の主人公は母親を亡くし、刑事の父親と二人暮しの女子高生ヨンジ。彼女は親友とチェヨンと援助交際をしてる。体を売るのはチェヨンで、連絡などをするのはヨンジの役割。そのお金を貯め、ふたりはヨーロッパに行こうとしている。無邪気で愉快で平静な日々。しかし、ある出来事がきっかけでそういった日々は大きく転換してしまう。作品はこういう物語を3つの連続するパートに分け、そのパートで主となる人物を変え、視点を動かすことで描いていく。

コラム・見どころ

ベルリン国際映画祭 監督賞受賞 韓国映画の異才 キム・ギドク監督の最新作『サマリア』

スターが出演する映画が大きく取り上げられる中で、ミニ・シアター、アート系の映画が好きな方々の大きな支持を受けている映画監督キム・ギドク。日本では昨年『悪い男』、『春夏秋冬そして春』が公開され、特に輪廻転生を描いた内容の『春夏秋冬そして春』は幅広い年代に受け入れられ、スマッシュ・ヒットを記録した。彼の映画の特徴を表すには様々な言葉が用いられるが、ショッキングな映像と内面を抉り出すようなテーマは現在の世界の映画界の中でも特筆すべきものがあると思う。今回紹介する作品『サマリア』はベルリン国際映画祭において銀熊賞(監督賞)を受賞した作品だ(しかも別の作品で同じ年のヴェネチア国際映画祭監督賞を受賞してる)。

キム・ギドクらしい有無を言わせぬ暴力シーンもあるが、この作品全体に流れるのは登場人物たちへの優しい視線だ。相変わらず、はっとさせるようなシーンがいくつもあるし、どこで見つけてくるのかというくらい役者も魅力的だ(特に女子高制役のふたり)。でも、この作品を観て感じるのはやはり優しさだ。見終わった後に幸福感とは言わないが、どこかひろがりのある気持ちになっている自分を見つけるかもしれない(現に私がそうだった)。今、最も世界で注目を浴びる映画監督キム・ギドクの作品、韓流ファンの方はもちろんお見逃しなく(「韓流シネマ・フェスティバル」ではチャン・ドンゴン主演の『コーストガード』が公開されます)。

キャスト・スタッフ

出演:
クァク・チミン/ソ・ミンジョン/イ・オル
監督/脚本/編集:
キム・ギドク『春夏秋冬そして春』『コースト・ガード』
撮影:
ソン・サンジュ
音楽:
パク・ジウン
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