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遣唐使が見た長安1 にぎわいを見せる長安西市|雑誌『和華』セレクション

中国ドラマ好きのための、雑誌『和華』セレクション

毎号1つのテーマを徹底的に掘り下げ、日中文化の魅力を再発見する雑誌『和華』。様々なテーマを取り上げてきた『和華』のバックナンバーから、読んでおくと中国ドラマ鑑賞がより楽しくなりそうな記事をピックアップして紹介します。
『和華』HP:https://visitasia.co.jp/waka/


遣唐使が見た長安

文/『和華』編集部 写真/CTPphoto
『和華』第25号 特集「時空を超える遣唐使」より)


1000年以上前、遣唐使たちが暮らした唐都長安はどのような都市だったのだろうか? 長安ではどんな風景を見たのか? 長安の面積は84平方キロメートルにも及び、大きさは同時代のビザンツ帝国の首都コンスタンティノープルの7倍、バグダードの6.2倍にも当たる。まさに世界でも類を見ない一大都市であった。日本の平城京は長安を模して作られた。商業が栄え、音楽が響き渡り、文学が花開いていた長安の様子に思いを馳せてみよう。

遣唐使が見た長安・目次
にぎわいを見せる長安西市
長安西市の人気商品
3 斬新でモダンなファッション(5/22更新)
4 歌と踊りが大流行(5/29更新)
※クリックすると記事に移動します。



にぎわいを見せる長安西市

長安西市の復元模型
長安西市の復元模型

ピーク時には長安の人口は100万人にまで達した。徹底した都市計画により、南北に11本の道、東西に14本の大通りが走り、街は賽の目切りした豆腐のような区画のまとまりに分かれていた。この区画は居住区で、商業区は東市と西市に集中していた。二つの市場はそれぞれ、「東貴西富」(東は身分が高く、西は金持ち)の人口分布に基づいた特徴を持っていた。皇宮に近い東北エリアに高官や身分の高い人々の邸宅が集中していたため、この近辺が都市のハイエンドな中心部となり、多くの豪華な品々が売られていた。庶民が集まる西市には中央アジア、南アジア、東南アジア、東アジアの国々から来た商人が集まってひっきりなしに商売をしていた。

西市は四方にそれぞれ2つの門があり、中は4つの大通りと9つのエリアに分かれていた。幅が100歩ほどの通りには店が櫛の歯のようにぎっしりと建ち並び、あらゆる品物が取り揃えられた。官女たちが好む絹織物やアクセサリー、化粧品。武人たちが夢中になった刀や剣の店、馬具店、馬車道具店。学徒たちに必要不可欠な書店。家事に必要な食器類を売る店、魚屋、肉屋、米・味噌の店。お腹が空けば食事処や居酒屋へ、旅に疲れたら宿屋で休息をとり、菓子屋で色とりどりのお菓子を楽しんだ。

遣唐使が見た長安2 長安西市の人気商品



『和華』
『和華』第25号の表紙

今回ご紹介した記事は第25号「時空を超える遣唐使」特集に収録!
唐の文化を学び、日本に伝えた遣唐使にスポットライトを当てる。
発売中   850円(税込)
出版社:アジア太平洋観光社/星雲社発売   出版年:2020年
https://visitasia.theshop.jp/items/53231259

バックナンバー一覧:https://visitasia.co.jp/waka-backnumber
公式ショップ:https://visitasia.theshop.jp/categories/3856510

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