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「月に咲く花の如く」の貝勒(ベイレ)様って何者!?|中国時代劇トリビア#29

中国ドラマを観ていて、あれ、これ...なんかちょっと気になる~!?という小さな"なにか"を見つけてしまうことはありませんか? 《中国時代劇トリビア》ではこれから6回にわたり「月に咲く花の如く」を観ていて"ちょっと気になるアレ!"のトリビアをご紹介していきます。

「月に咲く花の如く」を楽しむための、6つのトリビア 

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貝勒(ベイレ)様って何者!?

「月に咲く花の如く」場面写真「月に咲く花の如く」©HS Entertainment Group Incorporated

杜明礼の主人の「貝勒様」とはいったいどんな位なのでしょうか?

貝勒(ベイレ)は清朝の皇族の称号で、もとは満州族の八旗制度の中から生まれた身分呼称の一つ。清の太祖ヌルハチも初めは貝勒と称していましたが、やがて君主を意味する言葉、汗(ハン)を用いるようになると、一族の有力な者に貝勒の称号を与えました。康熙帝の第4子として生まれた雍正帝が、ドロイ・ベイレ(上から三番目の爵位)の時代があったことからもわかるように、ベイレは皇帝と非常に近い爵位であり、ゆくゆくは皇帝になっちゃうかも!?という立場にあるとても高貴な御方と言えます。

ただし、清朝皇族の爵位は、特例の皇族以外は通常一代ごとに降下し、特に功績がなければ爵位は下がってしまうので、たとえ一代ベイレであったとしても、油断はできないわけです。こうした主人の命をうけ、政治的任務を負って暗躍する杜明礼のような人物が生まれていったと考えられます。



Text:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。『台湾エンタメパラダイス』『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)にて執筆記事掲載中。

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