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「萌妃の寵愛絵巻」で気になるアレ “伝奇小説”|中国時代劇トリビア#21

中国ドラマを観ていて、あれ、これ...なんかちょっと気になる~!?という小さな"なにか"を見つけてしまうことはありませんか? 全4回にわたって「萌妃の寵愛絵巻」から、中国ドラマに登場する、ちょっと気になる小さなアレ!を集めた、小ネタトリビアをご紹介していきます。

「萌妃の寵愛絵巻」より
小さなアレ!その1<伝奇小説>
小さなアレ!その2<謎の集団ダンス>
小さなアレ!その3<女子会スイーツ?>
小さなアレ!その4<温楼が愛でるヘンな生き物たち>


小さなアレ!その1「伝奇小説」

後宮の女子もハマった!唐代に流行した「伝奇小説」。唐代に書かれた小説は「伝奇」と総称され、『古鏡記』『遊仙窟』『杜子春伝』『李娃伝』といった数々の作品が生み出され、日本でも「杜子春」「山月記」といった文学作品となって知られています。

劇中では歩萌がちゃっかり作者になりすましていましたが、本物の「伝奇小説」の作者も様々で、有名な史家や文人もいれば、官僚や朝廷につかえていて科挙を受験した経験のある、いわゆるインテリ層(でも出世とは縁遠い)が、劇中のようにペンネームを用いて身分を明かさず執筆していたりすることもあったとか。

秘めたる自分の才能や知性をより高く評価してもらうために、熱情と感情を込めたアツい作品も多く、そうした魅力的な作品はやがて一般の人々にも流通していくようになりました。

「萌妃の寵愛絵巻」場面写真

Text:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。『台湾エンタメパラダイス』『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)にて執筆記事掲載中。


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<参考文献>
中央公論新社 陳舜臣著「ものがたり 唐代伝奇」
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