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アジアドラマの処方箋#6|“週末にリトリートしたい!”ときは「王女未央」がおすすめ!《前編》





最近話題の"リトリート"とは、仕事や家庭など日常生活から離れて、自分だけのリラックス時間を持つこと。

森林浴やリゾート地でリフレッシュするのが定番のようですが、いつでも家でお手軽にできる"リトリート"としてオススメしたいのが、非日常感を味わえる中国時代劇ドラマを観ること!

今回は一瞬で中国時代劇のドラマチックかつロマンチックな世界に浸れる、観れば誰もがはまってしまうドラマ『王女未央-BIOU-』を紹介しましょう。




『王女未央-BIOU-』は中国時代劇の"あるある"がちりばめられた、初心者にもぴったりなラブ史劇。
時は南北朝時代、ヒロインは魏の国に帰順した涼の国の王女です。

生まれた時に「炎に焼かれても生まれ変わる」という予言があった彼女は、賢く美しく成長しますが、魏の李敏峰の陰謀により父と祖母を殺され、王族の血を残すため一人で生き延びることを余儀なくされます。
そして、彼女は一族の仇を討つことを決意し、李敏峰の腹違いの妹・李未央になりすますと李家に潜入します。

【中国時代劇のヒロインあるある】
・生まれながらに予言や宿命を背負っている
・敵討ちを誓う
・別人になりすます





中国時代劇はツカミがスピーディーで、本作も最初の3話ほどで一気にドラマチックな展開に引き込まれてしまいます。

「生まれながらに予言や宿命を背負っている」のは『花千骨~舞い散る運命、永遠の誓い~』、「敵討ちを誓う」のは『孤高の花 ~General&I~』、「別人になりすます」のは『金蘭良縁』にも出てくる設定ですね!

「王女未央」と同じく、ティファニー・タン主演作の「金蘭良縁」は、旅芸人の娘・玉麒麟(ティファニー・タン)が失踪した両家の娘の身代わりとなり、御曹司・金元宝(ウォレス・フォ)と結婚することになる。
cChina International TV Corporation.



こうして、いつ正体がバレるかわからないドキドキ感を抱えながら、ヒロイン・李未央の敵討ちのストーリーが進行。
そんな中、彼女はある男性と運命的な出会いをします。

それは李未央の命を二度も救ってくれた素敵な男性。




彼と心を通い合わせた李未央でしたが、彼の置き手紙を受け取れず再会を果たせないまま。
次に会った時には、彼の正体は敵である魏の高陽王・拓跋濬だとわかり、ショックを受けてしまいます。

そして、李未央は彼への恋心を忘れようとしますが、事情を知らない拓跋濬は急に冷たくなった李未央の態度に戸惑うばかり。

そんな2人の様子を見て嫉妬の炎を燃やすのが、幼い頃から拓跋濬を慕っていた李家の長女・李長楽でした。

【中国時代劇の恋愛あるある】
・命の恩人と恋に落ちる
・愛した人は敵だった
・天敵が恋のライバルに





ラブストーリーに恋のライバルは付きものですが、中国時代劇はヒロインをいじめる天敵が横恋慕して、ますますヒロインに憎しみをつのらせるパターンが多いですね!
美人だけど意地の悪い高慢ちきなタイプが、「私の方がずっと美人だし格上だし、彼にはお似合いなのに!」と嫉妬の炎をメラメラ燃やし、様々な陰謀を繰り出すのにはハラハラさせられます。

このドラマの李長楽もなかなか手強い相手で、李未央と拓跋濬を引き裂こうとあの手この手を使ってきます。

それでも、拓跋濬は李未央への愛を貫き、李未央も拓跋濬への愛を手放すことができずに葛藤します。

落とし穴に落ちた拓跋濬を人知れず李未央が助けたり、絶壁の崖に追い詰められた李未央を拓跋濬が救ったり、互いに命を救い、救われながら、愛を育んでいく2人。

そして、ついに李未央も隠してきた恋心を打ち明け、2人は互いに変わらぬ愛を誓い合います。




ところが......
拓跋濬は政敵である南安王・拓跋余の覇権争いに否が応でも巻き込まれていくことに。

しかも、李未央に惹かれる拓跋余は、皇帝の座だけでなく彼女のことも手に入れようとしていたのでした...!

【中国時代劇のシチュエーションあるある】
・事故に遭い2人きりで一夜を明かす
・絶壁の崖に追い詰められる
・天下とヒロインを巡る争いが勃発する





遠出した2人がアクシデントの末に森や洞窟で2人きりで夜を明かすのは、恋愛を盛り上げる上でもはや避けて通れないお決まりのシチュエーションですね!
しかも本作の場合は、蛇の毒に侵されて意識を失った拓跋濬を助けるため、解毒薬を口に含んだ李未央がキスするロマンチックなシーンが展開!

また、絶壁の崖に追い詰められるのも必ず出てくるシーン。
もちろん、崖から飛び降りてもふんわり着地して、ケガすらしないのが中国時代劇のお約束。
このドラマでは、拓跋濬が李未央を必ず守るという覚悟を示す印象的なシーンにもなっています。


さらに、男2人の天下を巡る戦いがヒロインを巡る争いにもなるのは、『蘭陵王』などでもおなじみの流れで、ストーリーは波乱万丈に!




ちなみに、本作は「悪役が魅力的!」というのも見逃せないポイント。

拓跋余は冷血な策略家ですが、李未央を愛し始めると、次第にその繊細な心の内が明らかになってきて、彼が愛と野望の間で葛藤する姿に胸キュンさせられます。

演じるヴァネス・ウーはこれが時代劇初出演でしたが、意外にも時代劇映えすることを証明してくれました。




また、李未央の命を狙う将軍・叱雲南も存在感のある悪役ぶりがなにげにイケメン!
これを演じるジン・ハンはその後、現代劇『?和我的傾城時光(原題)』でチャオ・リーインの相手役に抜擢されて人気がブレイクしました。



さて、せっかく結ばれたのに障害は山積みの李未央と拓跋濬。
彼らのラブストーリーはどうなってしまうのでしょうか?


後編「憧れのカップル?ルオ・ジン&ティファニー・タン編」もお楽しみに!




Text:小酒 真由子
フリーライター。欧米からアジアまで幅広くTVドラマについて執筆中。
アクション、ラブ、サスペンスと三拍子揃った中国時代劇は大好物。
ウォレス・チョンが歌手デビューした当時、台湾に留学していた経験あり。




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<処方箋>

「王女未央-BIOU-」

<<公式サイト>>




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発売・販売元:エスピーオー
c Croton Entertainment

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