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「メモリーズ・オブ・ラブ」ウォレス・チョン&ジャン・シューインが十年愛を表現


【鳳凰網:2017年6月9日】

「メモリーズ・オブ・ラブ~花束をあなたに~」の監督リュウ・ミョウミョウが本作に対する思いを初めてマスコミに公開した。



リュウ・ミョウミョウは、本作の撮影期間中に様々な困難があったと語る。台風に4度も遭遇。一番ひどかったのは、100年に1度と言われる程の強い台風によってセットが壊され、再撮影しなければいけなかったことだ。

だが、困難があったからこそキャスト・スタッフ全員が心を合わせることにもつながった。特にウォレス・チョンとジャン・シューインの真面目さと心の通じ合いにより生まれた演技は、演出家の彼にとっても強く印象に残ったようだ。キャスト・スタッフ全員の努力によって、このアイドルドラマは特別な作品になった。リュウ・ミョウミョウは語る。

「本作は今までのアイドルドラマとは違う。愛を軽く扱わずに、もっと文芸作品のように、感情を慎重に描いている。」





ウォレス・チョン、ジャン・シューインが十年の愛を表現 リュウ・ミョウミョウは監督としての腕がいい

「メモリーズ・オブ・ラブ~花束をあなたに~」は、若いカップルが交わした約束から、物語が展開していく。若手映画監督の路非(ウォレス・チョン扮)は十年前に交わした約束のため、アメリカで始めたばかりの事業を手放して帰国。初恋の人・辛辰(ジャン・シューイン扮)を探すが、バレエ教師になった辛辰は彼を深く誤解しており、2人の愛の行方は厳しい状態になってしまう。

本作はリュウ・ミョウミョウとウォレス・チョンが初タッグを組んだ作品だが、リュウ・ミョウミョウはウォレス・チョンの"シンプル"な一面について語る。
「俳優としてウォレス・チョンはとてもシンプルな人。ただ、ちゃんと役を演じたい。自分に厳しい人なんだ。」

また、"努力・着実"な一面も見たとも言う。リュウ・ミョウミョウは本作で「人物の心の感覚を伝える」ことを重視したいと考えていた。作品の軸になるのは、キャラクターの感情であってほしい。ウォレス・チョンも同じ考えを持っており、路非の人物像はより豊かなものになっていった。

ウォレス・チョンとカップルを演じたジャン・シューインについても、リュウ・ミョウミョウは高く評価。ジャン・シューインは、自身の演じる辛辰という人物を表現するため、40度以上もあるスタジオで何度も踊り、ベストを尽くした。また、どのシーンについてもよく考えを巡らせていた。

リュウ・ミョウミョウ曰く、
「ジャン・シューインはすごく真面目な女優。全てのシーンをちゃんと細部まで考えて演じていた。こういう真面目さとキャラクターへの理解があるからこそ、辛辰の心の矛盾をよく演じることが出来た。彼女は最適な方法でキャラクターを理解していたよ。」





強い台風の被害を受け、撮影し直した― 「感情の流れの中で、作品と和解」

「メモリーズ・オブ・ラブ~花束をあなたに~」は撮影期間中に、100年に1度と言われる程の強い台風「莫蘭蒂」(2016年・台風14号)に遭遇。撮影地であるアモイが被害を受け、本作のセットも全壊した。リュウ・ミョウミョウ曰く

「当時はもう4ヶ月以上撮影していたタイミングだったが、台風によって全壊した後、セットを再建しても前と全く同じようには出来なくて。後から撮影したものはどうしても違ってしまっていたから、20日以上をかけて全部撮影し直したんだ。」

この台風は、リュウ・ミョウミョウが本作について考え、理解するきっかけにもなった。

「台風の日の空の色は、ドラマの中にある感情と同じく流れていた。僕は、この作品を特定のイメージで決めつけてほしくは無い。キャラクターの過去の設定もフラッシュバックのシーンも、海みたいに流れている部分がなければならない、と思ったんだ。」
「僕の今までの作品には激しい展開はなく、いわゆるつまらないものだった。今回の作品は"粘着感"がある。直線ではなく、曲がりくねった小道で目的地に行くから、すごく感慨深い。」


リュウ・ミョウミョウは、1999年に「雍正王朝」で「中国テレビ金鷹獎」映像編集賞を受賞。2010年には「人間正道是滄桑」で上海テレビ祭監督賞を受賞した。「メモリーズ・オブ・ラブ~花束をあなたに~」は青衫落拓の小説から実写化された、彼が初めて手掛けるアイドルドラマ作品だ。キャスト陣にはウォレス・チョン、ジャン・シューイン、アーロン、李晟、クリストファー・リー(李銘順)、李浩軒などの実力派俳優が揃っている。彼らがどのように役作りするのか期待されている。

リュウ・ミョウミョウは近いうちに、ウォレス・チョンともう再びタッグを組むことを考えていると明らかにした。今はジャンルについて話をしているそうだ。

「ウォレス・チョンと僕は人物の認識の考え方がすごく合っているんだ。」


【鳳凰網:2017年6月9日 http://ent.ifeng.com/a/20170609/42947354_0.shtml

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