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こんにちは。エスピーオー宣伝担当Yです。
最近、大荒れな天気の日が多いですよね・・・。慢性的な運動不足の私にとって、突風の中傘をさして歩くだけでとっても大変な運動に感じられるのですが、みなさんはいかがですか?また、それに加えてゴールデンウイークも目前となり、連休前に片づけたい仕事が山積みでお忙しい方も多いかと思います・・・。今回は、そんな少しお疲れ気味かもという方に、オススメしたい、とっても素敵な作品のレビューコラムをお届けします。

『密偵』での好演も記憶に新しい韓国の名優ソン・ガンホと『戦場のピアニスト』『ヒトラー~最期の12日間~』のドイツの名優トーマス・クレッチマン。そんな国際的にも豪華な名優たちが競演する、韓国主要映画賞を総なめにした2017年のNo.1大ヒット作『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』。

最近、あわただしく過ごしていて、少し疲れ気味だった私にとって、"心の栄養剤"のように感じられた、本当に素敵な作品でした。
観終わった後に残っていた温かい気持ちもふくめて、この素敵な感覚を一人でも多くの方に共有したいと思います。いつものように、ネタバレに気をつけて、書いていきますね・・・。

この映画は、1980年5月に韓国で起こった韓国現代史上、最大の悲劇と言われる光州事件の際、実際の光州の様子を取材し全世界にその実情を伝えたドイツ人記者と、彼を乗せソウルから光州まで向かったタクシー運転手、そんな実在の人物たちをモチーフに描かれた作品です。

ソン・ガンホが演じたマンソプは妻に先立たれ、11歳になる娘を男手一つで育てる平凡なタクシー運転手。娘のため、滞納している家賃を工面するため、大金を支払ってくれるという外国人客を乗せ光州まで向かうことにするマンソプですが、英語力はそんなにあるわけではなくて(笑)ソン・ガンホは、笑顔と大胆さで何とか乗り切ろうとするマンソプを、観ているとなんとなくほっこりしてしまうほど、平凡だけど魅力的なキャラクターに見事に作り上げています。

そして、その外国人客というのが、光州事件を聞きつけ、危険であるということを知りながら、取材に向かうドイツ人記者ユルゲン・ヒンツペーター(ピーター)。演じるのは先ほども書きましたが、ドイツの名優トーマス・クレッチマン。個人的には『戦場のピアニスト』で魅せた繊細な演技が一番印象に残っている俳優さんですが、映画と同様、通訳を介し慣れない韓国で事件を目の当たりにしていくドイツ人記者の様子をリアルに演じ、実際に彼の感じたであろう衝撃さえも痛いほど伝わってきました。

一方、光州がそんなに危険なことになっているなんてまったく知らないマンソプも、軍隊のいる検問があり何かがおかしいなと思い始めます。でも、光州に着くまではタクシー代を払わないというピーター。タクシー代が欲しいマンソプは、いろいろと機転をきかせてごまかし検問をどうにか切り抜け光州入りに成功します。そこでマンソプとピーターが目にしたのは、想像以上の惨状でした・・・。

危険な状況を察知して何とか説得してソウルへ戻りたいマンソプでしたが、通訳ができる大学生のジェシクや、ぜひこの光州の実状を取材してほしいと切実に訴える地元のタクシー運転手たちと出会い、さらに危険なところで取材を進めようとするピーター。

"自分の目で真実を伝えたい"その思いだけが彼を突き動かしていたのだというピーターにとって、ジェシクたちの存在は危険な取材を後押しする存在だったのだと、痛いほど伝わってきました。この大学生ジェシクを演じているのが、『ザ・キング』でその存在感溢れる演技を魅せてくれた注目の若手実力派俳優リュ・ジュンヨル。

今回リュ・ジュンヨルが演じたジェシクは、大学歌謡祭に出たくて大学に入ったという、マンソプ同様どこにでもいる平凡な大学生の一人。デモ隊で唯一英語が話せることからピーターの取材を手伝うのですが、惨状を目の当たりにしてもいつも笑顔で明るくて・・・。ソン・ガンホもですが、この平凡さ、明るさがあったからこそ、この光州事件というものをより身近でリアルに見せてくれているような感じがしました。

そして、マンソプとピーターが出会った地元のタクシー運転手ファン・テスルを演じたユ・ヘジンも・・・。テスルはこの映画に登場した人物たちの中で一番優しいキャラクターだったのではないかと思いますが、本当に情に厚い人物でした。

負傷した市民をタクシーに乗せて病院に運んだり、地元のタクシー運転手たちの中でもマンソプに一番優しくて、マンソプのタクシーが故障したとわかると修理のため何とかしようとしたり、マンソプとピーターを自宅に招き夕食をふるまったり、一人で残してきた娘が心配なマンソプの気持ちを察して温かい言葉をかけたり。ユ・ヘジンだからこそ、よりその温かさが伝わってきて、思わず涙が溢れてしまうシーンがほんとに多くて・・・。

テスル、ジェシク、そしてその彼らと変わらない平凡な光州の人たち・・・。彼らが巻き込まれてしまったあの悲劇を、惨状を、平凡なマンソプだからこそ、2018年の平穏な日々を生きる私たちによりリアルに、より鮮明に伝えてくれているのではないでしょうか。
すべて観終わった後には、この4人の誰が欠けても、この感覚を味わえなかったのでは?と思うほど、この登場人物たち彼ら以外には考えられなくなっていました・・・。

そして、はじめにも書きましたが、すべて観終わった後には、疲れ気味だった心と体の疲れがとれたような、前向きな明るく温かい気持ちになっていた私がいました――。

この、とっても素敵なソン・ガンホの笑顔、しばらく私の"心の栄養剤"になりそうです・・・。


韓国映画がお好きな方の中には、すでに注目していた方も多いかと思いますが、韓国映画好きでなくても、光州事件を知らなくても、きっと伝わってくるものがあるはず!ぜひ劇場で、この素敵な感覚味わってみてはいかがでしょうか――。


映画『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』は4月21日(土)よりシネマート新宿・心斎橋ほか全国ロードショー中です。

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▽映画『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』予告編映像


監督:
チャン・フン  『義兄弟~SECRET REUNION』『高地戦』

出演:
ソン・ガンホ       『密偵』『王の運命 -歴史を変えた八日間-』
トーマス・クレッチマン  『戦場のピアニスト』『ヒトラー ~最期の12日間~』
ユ・ヘジン        『コンフィデンシャル/共助』『LUCK-KEY/ラッキー』
リュ・ジュンヨル     『グローリーデイ』『奴隷の島、消えた人々』


2017年/韓国/137分/カラー/シネスコ  
配給:クロックワークス  提供:クロックワークス/博報堂DYミュージック&ピクチャーズ

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