台湾で熱狂的ヒットとなったウェブドラマ「HIStory」シリーズ。
日本では2017年10月~11月に東京・名古屋・大阪で劇場公開され、この度セル&レンタルDVDもリリース!このDVDリリースを記念し、Cinemartでは【HIStoryリリース記念特集】と題し、キャストのコメントやコラムをお届けします。ぜひお楽しみください!

【HIStoryリリース記念特集】
コラム1「台湾BL事情」 2017.12.1更新
コラム2「BLを取り巻く背景」」 2017.12.1更新
・・・
スペシャルコメント:『マイ・ヒーロー』アーロン・ライ(賴東賢) 2017.11.30更新
スペシャルコメント:『マイ・ヒーロー』ジアン・ユンリン(蔣昀霖)2017.12.4更新
スペシャルコメント:『離れて、離さないで』デューク・ウー(吳承璟)2017.12.5更新
スペシャルコメント:『離れて、離さないで』エディソン・ソン(宋柏緯)2017.12.6更新
スペシャルコメント:『ボクの悪魔』セン・ジュン(森竣)2017.12.7更新
スペシャルコメント:『ボクの悪魔』テディ・レン(任祐成)2017.12.8更新


公式サイト:http://www.cinemart.co.jp/dc/t/history.html

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コラム1「台湾BL事情」

 ご存じのとおり「ボーイズラブ」、略して「BL」は日本で作られた和製英語だが、実は台湾でも日本の表現そのままにBLと呼ばれている。

1980年代末~90年代初めに日本のBL作品が台湾に伝わり、新たにBLというジャンルが認識されると共に呼び名も定着したのだろう。


BLだけでなく、
腐女子は「腐女(フーニュー)」、

さらには
「貴腐人(グイフーレン/年配の腐女子)」、
「腐男・腐兄(フーナン・フーシオン/BL好きの男性)」、
「受・攻(ショウ・ゴン/受け・攻め)」

といった、ほとんどの専門用語(?)が日本語由来のまま今日まで使われているのが面白い。


 ちなみに同性愛を扱った作品ならば、例えば小説『孽子』(白先勇著/1983)や、それを実写化した同名映画・ドラマ、アン・リー監督の映画『ウェディング・バンケット』(1993)など、台湾には優れた作品が多数あるのだが、
BLは「架空の同性愛」をテーマとしたジャンルとして、それらとは明確に区別されている。

つまりBLは現実的な同性愛の描写から離れ、そうした設定が好きな女性、あるいは男性の好みを反映した「作られた同性愛世界」に限定されたジャンルだ。

台湾人の全てがその違いを正確に理解しているとは限らないが、少なくともBL好きの人たちの間では明らかに区別されている。

そうした経緯から、これまでは台湾でBL作品といえば多くが日本発だった。
小説、漫画から、ゲーム、二次創作、男性声優による朗読まで、あらゆるものが輸入されている。
最近では文乃ゆきの原作漫画を実写化した映画『ひだまりが聴こえる』が10月の台湾公開前から話題になっていたし、ゲーム「鬼畜眼鏡」なども人気が高い。


 しかし近年、ちょっとした変化が起きている。<HIStory>シリーズのようにオリジナル作品の人気が高まっているのだ。

中でも特に中国発のネット小説は、台湾のBL好きの間で絶大な支持を受けている。
日本や台湾が現実に近い日常を描いたものが主流なのに対して、中国発の作品は歴史、SF、ファンタジーなど背景が多岐にわたり、ダイナミックな設定が目立つ。

そのためストーリー、受けと攻めのカップリング以外にも楽しめる要素が多いのだという。


確かに晋江文学城、連城讀書といった人気小説サイトをのぞくと「魔道祖師」「人渣反派自救系統」(墨香銅臭著)、「銀河帝國之刃 (ABO)」(淮上著)、「喪病大学」(顏涼雨著)など、タイトルの字面だけではBLと判断しがたいものが並んでいる。

繁体字と簡体字という違いはあっても、同じ中国語で書かれているので翻訳不要という利点もあり急速に広まったのだろう。


 本来、LGBTに対する免疫がある台湾と違い、中国では長い間同性愛がタブー視されてきた。
しかも正式な出版物や映画・ドラマは政府による厳しい検閲制度があるため、検閲を通さずにインターネット上で発表できるネット小説が、BLジャンルの主流になったと考えられる。

最近はそうした書き手の成熟と市場のニーズの影響を受け、人気ネット作家・藍淋原作のBL小説『双程』『不可抗力』がドラマ化されるなど、中国にも変化が見られる。

市場が大きくなれば、良い作品が生まれるのは必然。今後、中国・台湾発の小説、漫画など、さまざまな形態によるBL作品が日本で楽しめる日も近いかもしれない。


<コラム2「BLを取り巻く背景」はこちら>


text:二階堂里美(ライター兼編集者) 
中国・台湾関連の雑誌編集を経て、ライター、翻訳者として活動。中国経由で現在台湾在住。
「中国時代劇で学ぶ中国の歴史」「華流テレビドラマコレクション」(キネマ旬報社)など華流ムックの執筆に携わるほか、台湾ドラマのオフィシャルインタビューなども担当。


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公式サイト:http://www.cinemart.co.jp/dc/t/history/

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