Cinem@rt エスピーオーが運営するアジアカルチャーメディア

【いま!こそ再読】「輝くか、狂うか」チャン・ヒョク インタビュー<前編>

現在、チャンネル銀河にて「チャン・ヒョク特集」が実施中!3月~4月にかけ、チャン・ヒョクさんの出演作が3本放送されます!今回、「いま!こそ再読」ではチャン・ヒョクさんのインタビューを再掲載。ぜひ、ドラマと併せてお楽しみください!

★チャンネル銀河「チャン・ヒョク特集」


**********

「輝くか、狂うか」主演のチャン・ヒョクさんに迫るインタビュー。前編では、「輝くか、狂うか」撮影時の思い出をお伺いします。
※このインタビューは2015年夏に実施されたものです。

★「輝くか、狂うか」公式サイトはこちら



●本作の出演オファーを受けた時の気持ちをお聞かせ下さい。最初に脚本を読んだ時の印象は?

実は、『輝くか狂うか』の原作小説を読んだんですが、恋愛小説だったんです。男女間のロマンス的な面白さをメインに描かれていました。でも、監督とお会いしたときには、この作品を描く上で光宗という人物自体がとても重い人物でした。改革君主でもありましたし、"血の君主"でもありましたし......。
しかも、この作品の前に映画『純粋の時代』で李芳遠(イ・バンウォン)役をやっていたので、李芳遠もまた、500年前に光宗と似た種類の人物でした。

だから、最初はロマンス小説のようにストーリーが展開しながら、そのうち人物たちが少しずつ変化していくのも面白そうだと思いました。
監督も当時、最初はロマンティック・コメディ形式で進み、その次は切ないロマンス的な部分、そして最後は政治改革ドラマとして進むという設定をされていたんですが、面白そうだと思い、ぜひ一緒にやってみたいと思いました。



●ワン・ソを演じるにあたり、監督からリクエストやアドバイスがありましたか?また、ご自身では何か特別な役作りはされましたでしょうか?

監督と初めて台本リーディングをしながらたくさんの話を交わし、全24話なので、それを8話ずつに分けたときそれぞれ8話ずつ他のジャンルで行こうと言われました。最初はロマンティック・コメディとして人物を表現してほしいし、その次はロマンス的な視点、最後は改革ドラマ、成長期、王になっていく......そういう3パートに関する指示がありました。

やはり、時代劇なので時代的な背景や人物、そして現存していた人物だったので、その王がどんな流れを作り、歴史的に何を残したのかについて、事前に勉強しました。そして、劇中にはシン・ユルという仮想の人物が登場するんですが、実存人物である雙冀(サンギ)を女性化した人物でした。その人物(雙冀)が行った業績がワン・ソの刺激になり、実際に王、光宗になったとき改革君主としての役目を果たすことにになったんじゃないかなと思いました。

でも、そのふたりの間のロマンス的があったんです。だから、それが"ブロマンス"(=brother+romance。男性同士の親密でプラトニックな関係を指す)とはのような印象だったんです。劇中では、シン・ユルを男性だと思い込んでいる状況だったので......。だからこそ巻き起こるエピソードもありますし、あとは現場で俳優たち同士で状況に合わせて進めました。





●本作ではたくさんのアクションを披露されていますが、アクションシーンはどの程度ご自身で担当されたのでしょうか。またアクションを演じる際に意識している点はありますか?

もちろん、代役はいません。武術監督と話しながら、これまでのアクション・スタイルはほとんどなくそうと話しました。少し単純化させてアクションをお見せしようとしました。


●本作の中で、演じていて印象的だったり気に入っているシーンを教えてください。

そうですね......。個人的には、リュ・スンス兄さんが演じた定宗(ジョンジョン)と共に対立するシーンがあるんですが、俳優同士演技をしながらとても良かったと思います。できあがっていた台本の内容よりもっと付け加えられて完成したシーンなんですが、そのシーンを今でも思い出します。




●逆に、辛かったシーンはどのシーンでしょうか?


どんな撮影でも、肉体的には全部辛いと思います。時代劇自体が、実際に生きていなかった時代を再現しなければいけないし、楽な条件や環境で撮影する状況ではないですからね。精神的に辛い部分が、一番きついと思いますからね。
でも、監督や俳優の方々皆さんが与えられた中でより良いものを作ってみようと意気投合しましたし、そうしていると十分に眠れないことも多かったんですが、でも最大限良い物を作ろうと努力しました。




●水中のシーンが、とても寒そうでしたね

もちろん、水中撮影のシーンはとても寒かったです。
本当に寒い日、本当に冷たい水だったんですが、監督の「アクション」という声が聞こえたら、その冷たい温度がまったく感じられないんです。そして、「カット」という声が出たら、またすごく寒いんです......。それがすごく、今考えても不思議だった気がします。





●本作ではたくさんのロマンチックなシーンが登場しますね。演じられていかがでしたか?

ほとんど全部、楽しかったです。野球ボールひとつを持って、ふたりでキャッチボールしている感じ?そういう部分がロマンティック・コメディでは非常に必要な部分で、オ・ヨンソさんと共に演じながらふたりの息が合っていたのか、不便な部分はまったくありませんでした。




●オ・ヨンソさんはチャン・ヒョクさんがキャスティングされると聞いて出演を決めたということですが、オ・ヨンソさんとの共演はいかがでしたか?またこのカップルを演じるうえで、現場ではどのようなコミュニケーションを取っていましたか?

実は、私は台本ではせりふをすべて覚えられず、A4用紙に台本にあるせりふを書いて、それを見ながらずっと覚えるんです。

でも、ヨンソさんは台本で覚える習慣がある状態なので台本で覚えるんですが、何ひとつ間違えないんです。やっていると、ひとつくらい間違えるものなんですが......。本当に間違えないんです。「この人、機械なのかな?」と思うほどでしたよ。でも、それが彼女にとっては当然のことなんです。

そして、ヨンソさんはアドリブをしない方なんですが、時間が経つにつれ周りにアドリブがうまい俳優方が多いので、それにも少しずつ慣れていっていました。アドリブがすごい方々ばかりだったので......(笑)。
そこで生き残るために、私もすごく気を使いました(笑)。

しかも、ロマンティック・コメディというジャンルは、そうでなければいけないと思います。言葉の通り、コメディ的要素も必要で、でもそれがストーリーととても関係のないコメディではダメです。内容をさらに豊かに、楽しく、ユーモラスにする必要性があるので、台本上にある内容よりもさらに生かさなければならないという思いがありました。

そして、真面目なパートでは、アドリブを多く使ってはダメだと思います。あっさりしなければならないんですが、あっさりする部分がアドリブによって崩れてしまうこともあるので......。



<後編に続きます>

撮影:Kim Da Un (STUDIO ZIP)
c 2015 MBC

記事の更新情報を
Twitter、Facebookでお届け!

TOP