私の履歴書~Profile No.2~

「通訳は裏方の仕事だから、私が表に出るなんて!」と、恐縮されていた延さん。しかし、いざインタビューが始まると、通訳をされているのは勿体ないほどの滑らかな語り口!凡人には決して経験できない延さんの半生に、身を乗り出して聴き入ってしまいました。延さんのインタビュー、必見です。

・・・・・

私が大学院に入学した93年は、文民政権が誕生した年です。軍事政権時代の検閲や規制から自由になり、90年代は2000年代に花開く韓国大衆文化の多様な基盤が形成された時期でした。

通訳の方向性について迷いが生じていたとき、ソテジ・ワ・アイドルが日本でレコードを出すと大きなニュースになっていて、「これだ!」とひらめいたんです。昔から音楽や映画といった文化的なものが好きだった私にとって、そうだ、この分野の通訳こそ私のやりたいことではないかと気付かされた瞬間でした。ただ、当時、韓国では日本の大衆文化は禁止されていましたから、日韓の文化交流にかかわる通訳の仕事はほとんどなかったんです。

そんなとき、たまたま、イ・サンウ(リーチェ)という歌手がやっているカフェに立ち寄ったことが運命的な出会いとなりました。
リーチェは当時、「Cross Beat Asia」という九州発信の民間の音楽交流にかかわっていたのですが、通訳・コーディネートを手伝ってくれないかと誘われたことがきっかけで、私もボランティアでどんどんその活動にのめり込んで行きました。
これも自分が韓国の大学に進学していなかったら生まれ得なかった出会いです。
「意志あるところに道は開ける」という言葉の意味を、韓国で身にしみて実感しました。

そうしたご縁が重なり、映画祭や音楽関係など色々な所から通訳のお声が掛かるようになっていったんです。
とはいっても、仕事として成り立っている状況ではなかったので、あくまでもエンタメは趣味的なもので、メインの仕事にはなりえないのかな、本当にやりたいのはこちらなのだけど・・・と大学院を卒業してから数年間は将来に不安を抱えながら、生活面でも、仕事面でも不安定な時期を過ごしました。

そのうち、98年に日本文化が解禁になったんです。
かといって期待したような劇的な変化はありませんでしたが、その頃から「日韓エンターテイメントの窓口になろう!」という意気込みで、大学院時代から意気投合していた同級生と組んで、映画の字幕翻訳や通訳、テレビや雑誌のコーディネートの仕事も手がけるようになっていきました。

(第5回へ続く)

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