「イ・ミンギとヨ・ジングがまとめて観られるってだけでもう...」
本作を既に観ていた知人ふたりに「どうだった?」と聞いてみたら、全く同じ答えが返ってきました。
かくいう私も、鑑賞ポイントはもちろんそこ。
あの『ファイ 悪魔に育てられた少年』のヨ・ジングが、『皇帝のために』『恋愛の温度』のイ・ミンギと共演!て、もう、ねぇ。


そんなミーハーな気分を忍ばせ席に着く。
映画の冒頭からナレーションに惹きつけられる。
ヨ・ジング扮するスミョンが、「僕の帰る場所」と言ったのは、精神病院...

同じタイミングで同じ病院に送り込まれた同い年の患者スンミン(イ・ミンギ)は、ある理由で病院から逃れようと、度々騒動を起こす。大人しく模範的な患者だったスヒョンは、その騒動に巻き込まれながら、感情のままに振る舞うスンミンに惹かれていく。やがてふたりは、病院からの脱走を企てるが...

2009年に高い評価を受けた、作家チョン・ユジョンの同名ベストセラー小説を、約6年の歳月をかけ映画化した注目作。スリ精神病院を舞台に、25歳のふたりの若者の葛藤と友情を、個性的な患者たちの姿を交え描いています。
印象的なセリフも随所に見られ、ラストには「奮闘する若者に捧げる」というメッセージが提示されます。これは原作にもある献辞らしいです。

前半は笑えるシーンも多く、イ・ミンギがユ・オソン扮する福祉師にボクシングで挑んでいくシーンなんか、「いやいや、相手は『チャンピオン』でっせ」とかツッコミ入れる余裕があったのですが、幼少期のトラウマから統合失調症になり、精神病院から離れることができないスヒョンが知る真実や、スンミンに迫っている時間的なリミットなど、徐々に明らかになってゆく事実に、後半は涙を堪えられませんでした。

夢に向かって飛び出してゆくシーンのカタルシス、その先にそれぞれが見出した答え...。俳優の魅力を存分に引き出しながら、大切な想いを伝えてくれる素敵な映画でした。


さて、本作がデビュー作となったムン・ジェヨン監督。日本語でのご挨拶に続き、Q&Aがスタートしました。

■キャスティングの経緯は?
運が良かったと思います。イ・ミンギさんはこの原作を読んでいて、4年くらい、ずっと演じたいと言って待っていてくれました。ヨ・ジングさんは、今が数え年で19歳ですから、4年前だったら年齢が満たなかったと思うんですね。彼が成長して、なんとかイ・ミンギさんと同い年という設定にすることができました。

■原作と忠実に作ったのか、それとも変えたところがあるのか?
原作は、内面的、心理的な部分が多いのですが、半分くらいは映画に合わせて作り直しました。アクションなんかは映画にのみ出てくる部分です。

■原作者は映画を観ましたか?
はい、ご覧いただきました。テーマやメッセージが同じですね。表現方法が違ってよかったと言ってくれました。また、自分が書いた人物に命を吹き込んでくれてありがとうと言ってくれました。

■清々しいエンディングなどから、『ショーシャンクの空に』を連想しました。参考にした作品はありますか?
たくさんの映画を参考にしましたが、日本映画ですと、岩井俊二監督の『PiCNiC』です。
スタイルの面ではダニー・ボイル監督の『スラムドッグ$ミリオネア』のようなエネルギッシュな作品です。背景が精神病院で、ストーリーも重いものになるので、重くしてしまうとなかなかメッセージが伝わらないので、エネルギッシュな作品にしたいと思いました。
※前回のQ&Aでは、『カッコウの巣の上で』を連想したという感想があったそうです。


■「すべての奮闘する若者に捧げる」とありましたが、夢に向かって立ち向かっている人たちに向けてなのでしょうか?
すべての人です。実年齢の若者だけでなく、青年の気持ちを持っている人、夢に対して情熱を持っている人を応援する気持ちを込めています。
オープニングは地面から始まっていますが、エンディングは空で終わっています。
現実は雨が降ったり辛いことがあるけれど、最後は夢が空に広がっていくような意味を込めて撮りました。

■名門の監督コースで学ばれましたが、デビューまで時間がかかっていますね。苦労されたんでしょうか?
大学院の卒業作品が評価されたので、すぐデビューできると思いましたが、結局は7年くらいかかってしまいました。シナリオも10本くらい書きましたが映画化されることはなく、様々な挫折を経験しました。だからこの作品に込められたメッセージを深く理解することができました。

■社会福祉士として務めた事があるのですが、この映画に出てくる精神病院はとても危険なところが多いように思いました。電気ショックも古い手法です。それは原作が少し古いものなのか、それとも社会的な告発なのでしょうか?
実際のところ、このような事例がまだ少しあるそうです。一部の人がこのようなことをしているということで、原作にもこのような描写がありました。原作者も実際に社会福祉士をしていて、実体験をもとに書かれています。

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